NEW STANDARD株式会社(代表:久志 尚太郎、本社:東京都世田谷区)は、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(研究科長:加藤 泰浩、以下「東京大学」)と、「感性設計学を応用した意味のイノベーション理論の構築」に関する共同研究契約(以下「本共同研究」)を締結いたしました。
■共同研究の背景
2020年のCOVID-19の広範な発生は、VUCA社会という概念と共に、社会の基準や価値観を大きく変えました。そして、社会のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、仕事から人々のライフスタイルに至るまで、あらゆるものに影響を及ぼしました。先が見通しにくい時代だからこそ、イノベーションを起こすスタートアップや、デザイン思考などのメソドロジーに関する、より詳細なプロセスの解明やその再現性への期待は高まり続けるばかりです。
しかし、その担い手の一つであるデザイン思考研究では、研究者がデザイン思考の実践的特性を説明することに消極的であることがわかっています。その結果、デザイン思考研究では、デザイナーの創造的な実践に焦点をあてた理論化が進んでいないため、デザイン思考の具体的な実践状況に焦点を当てた研究手法の必要性が強調されているのです。
本共同研究では、デザイン思考研究を通じた感性設計学の社会実装を目的に、感性設計学を応用した意味のイノベーション理論の構築を目指します。デザイン思考の一つである、意味のイノベーションは、ミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ教授が提唱した考え方です。しかし、その再現性に多くの研究的課題が存在し、新しい意味の解釈に基づくデザイン主導の意味のイノベーション研究は、認識可能で再現可能なラディカルな変化をもたらすことができると言われています。
■共同研究の概要
共同研究先:東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻柳澤研究室
研究テーマ:感性設計学を応用した意味のイノベーション理論の構築
研究内容:新しい意味の解釈理論と評価モデルの構築
担当教授:柳澤 秀吉准教授 博士(工学)
東京大学 大学院工学系研究科 機械工学専攻
東京大学 大学院工学系研究科附属人工物工学研究センター(兼務)
■「デザイン思考」とは
デザイン思考とは、人間中心の問題解決のアプローチであり、ユーザーのニーズやインサイトを理解し、そこから新しいアイデアを生み出すことを目的としています。ユーザーと密接に連携し、彼/彼女らの声に耳を傾け、それを問題解決に取り入れることを重視する、イノベーションのための思考方法とプロセスです。現在デザイン思考は、製品、サービス、プロセス、組織、社会的問題など、さまざまな分野で注目されています。
■「感性設計学」とは
感性設計とは、知覚、感情、認識といった人の感性に依拠する要件を含む設計です。東京大学の柳澤秀吉准教授が提唱する感性設計学は,設計者が感性を定量的に扱うための理論、方法論を構築し、実際の設計問題への応用を通してこれらの学術基盤を構築する新しい学問です。柳澤研究室では、感性のメカニズムの理解とその第一原理となる数理基盤の構築、感性を定量化し設計を支援する方法論、多様な学術・産業分野との連携による応用展開の研究を行っています。
■当社共同研究者について
NEW STANDARD株式会社代表取締役の久志は、今後当社の経営と平行し研究者として東京大学と共に本共同研究に従事します。その成果は、国際会議での発表やジャーナルへの論文投稿を通じてご報告させていただきます。
■NEW STANDARD株式会社について
NEW STANDARD株式会社は、ミレニアルズ及びZ世代のスペシャリストとして、新しい価値(イミ)創造を“ユーザー起点”でアジャイルに実現する、ブランドDXカンパニーです。
ユーザー起点の価値創造にこだわり、デザイン思考などを活用した独自のケイパビリティを有しています。ミレニアルズやZ世代を中心とした新しい時代の価値観のスペシャリストとして、同世代の読者を多く抱える『TABI LABO』をはじめとしたメディア事業、OMO型イベントスペース&カフェ「BPM」やD2Cサプリメント事業「Tune」を通じたコミュニティ形成等の経験を集約した「NEW STNDARD THINK TANK」も運営しています。そこから得られる新しい時代の価値観やユーザー起点のインサイトを活かし、広告ソリューションだけにとどまらず、クライアント企業のブランド&CX開発支援に取り組んでいます。
<本件に関するお問い合わせ先>
NEW STANDARD株式会社 広報
西垣(info@new-standard.co.jp)