背景/課題
独立系の投信投資顧問会社であるスパークス・グループ株式会社は、従来、機関投資家や富裕層を主な顧客としてきており、情報を受け取るユーザーも経済や金融業界への関心層に限定的であった。その結果、次世代の主要な資産運用層となりうるZ世代との情緒的な接点やブランド認知において課題があった。
Z世代はESGや社会的インパクトへの関心が高く、スパークス社の強み(例:上場株式領域にとどまらない様々な社会課題領域へのファンド組成と運用の再生可能エネルギー分野への投資)と親和性があるものの、従来の金融業界のコミュニケーション手法ではその哲学や価値が届きづらい状況。中長期的なブランド信頼の構築と、未来の「推し運用会社」としての地位確立に向け、Z世代の価値観に寄り添った新しいコミュニケーション施策が求められた。
What is NEW STANDARD?
Z世代の文脈で「投資」を再定義するメディアコラボレーション
ミレニアルズ・Z世代(MZ世代)のスペシャリストであるNEW STANDARDでは、自社保有のライフスタイルメディア「TABI LABO」を活用したメディアコラボレーションを提案。TABI LABOの既存MZ世代読者層にリーチすることで、効率的な初期認知の獲得を目指した。
施策の中核として、特集のタグラインを「未来は、自分でデザインしよう」と設定。投資を単なる金融商品としてではなく「“推し”を応援するように、未来の自分をブーストする」という定義で、Z世代が自分ごと化できる文脈に翻訳。
特集内には3つの異なる切り口(阿部社長のストーリーや哲学、スパークス社の投資事例 、SEOやキュレーション起点の実用記事)で合計10本のコンテンツを設計。認知獲得にとどまらず、ブランドへの「共感と信頼」を醸成する多層的なストーリーテリングを実行。
戦略のポイント
自社メディア「TABI LABO」による初期認知のブースト
本施策のターゲットであるMZ世代の読者を抱える自社保有メディア「TABI LABO」を活用。すでに確立された読者コミュニティに対し、Z世代の価値観に最適化されたフラットなトーン&マナーで情報を届けることで、初期認知獲得負荷を大幅に低減。
Z世代のインサイトに基づく「投資」の価値翻訳
金融特有の堅苦しいイメージを払拭するため、NEW STANDARDのZ世代に対する知見を活用。「推し活/投げ銭」「未来デザイン」といったキーワードや、ソーシャルネイティブ世代が親近感を持ちやすいデザインで投資のイメージを転換。クライアントの哲学とZ世代の価値観を結びつけ、共感型のコンテンツを設計。
「共感」「哲学」「実用」の3階層コンテンツファネル
10本の記事群では、複層的な流入のタッチポイントをプランし、相互にコンテンツを連携。1:共感(Story): 阿部社長のストーリーをZ世代的価値観(“好き”を信じる、“意味”を探す)で紹介。2:哲学(Philosophy): まだ見ぬ価値への投資(未来創生、ものづくり、再エネなど)というスパークス社の哲学を事例で深掘り。3:実用(SEO): 投資関心層の検索キーワードを捉えた記事をフックに、上記1・2のブランド記事への遷移を促し、深い理解と好意度の向上を目指した。
成果
本プランは、スパークス社の2025年度Z世代向け施策の一環として採択され、Z世代にスパークスの哲学や価値を効率的に届ける基盤として構築。
NEW STANDARDが保有するメディアアセットとZ世代への知見を掛け合わせることで、ターゲットへの確実なリーチを担保し、スパークス社と若年層の中長期的なリレーション構築に貢献した。
実施内容
・TABI LABO記事広告
制作物
◾️TABI LABO特集「投資で広げる、自分の世界」
https://tabi-labo.com/feature/investment-sparx
◾️記事例


