【メンバー紹介】ブランドデザイン ディレクター:藤戸志保

WEBメディアにて営業からプランニング業務まで幅広く従事していました。主にミレニアル世代やZ世代をターゲットとしたブランドコミュニケーションに携わり、トレンドを捉えたコンテンツ戦略の立案から、企画提案、制作進行、効果検証まで一連のプロセスを経験しています。
そのなかで、ブランドや商品が抱える課題を、メディアならではの視点で生活者に届く形へと翻訳する力を培いました。単に情報を発信するのではなく、「誰に、どのような文脈で届けると態度変容につながるのか」を考えながら、企業とユーザーの接点づくりに取り組んできたことが、現在の仕事にも活きています。
WEBメディア出身だからこそ、生活者インサイトやトレンド感度を大切にしながら、ブランド開発ができる点が、自分のバックグラウンドの特徴だと考えています。
私の専門領域は、定性調査を起点とした生活者インサイトの発見です。
特に、東京大学との共同研究により裏打ちされたインサイト分析の理論を活用し、生活者の発言や行動の背景にある価値観・欲求を構造的に読み解くことを強みとしています。
単なる感想やニーズの整理に留まらず、「なぜそのブランドや商品が生活者にとって意味を持つのか」を明らかにし、ブランド戦略やコミュニケーション設計につながる示唆として言語化することです。
アサヒビールのアルコール度数1%のお酒「UNI」に関するプロジェクトです。
「UNI」は、体質的にお酒が弱い人でも、お酒のある時間や場を楽しめるように開発された商品です。これまで、日常的にお酒を飲める人に向けた低アルコール飲料は存在していましたが、体質的にお酒が弱い人を主な対象とした商品は、新しいチャレンジでした。
そのため、アサヒビール様の中でも「この商品は、具体的にどのような人に向けたものなのか」というN1理解に課題があり、ご相談をいただきました。
私自身もまさにターゲットに近い存在だったことから、単なる調査者としてだけでなく、当事者としての感覚も活かしながら、お酒が弱い人が抱える複雑なインサイトの言語化に取り組みました。たとえば、「飲みたい/飲みたくない」という単純な二択ではなく、場には参加したい、でも無理はしたくない、お酒の雰囲気は楽しみたい、といった繊細な気持ちを丁寧に紐解き、ブランドや商品が担うべき意味の整理に貢献できたと感じています。
このプロジェクトは、自分自身の実感を起点にしながら、生活者の曖昧な感情を構造化し、ブランドの価値として言語化するという、自分らしい向き合い方を発揮できた仕事でした。
構造的に整理し、論点を絞ることです。
課題が複雑に見えるときほど、いきなり解決策を考えるのではなく、まずは「何が本質的な課題なのか」「どこで意思決定が止まっているのか」「今、優先して考えるべき論点は何か」を整理するようにしています。
クライアントの中にも、さまざまな立場や意見があるため、情報や選択肢が多いままだと判断が難しくなることがあります。だからこそ、プロジェクトの目的に立ち返りながら、意思決定しやすい状態をつくることを大切にしています。単にアイデアを出すだけではなく、課題の構造を捉えたうえで、進むべき方向性を一緒に明確にしていくことを大切にしています。
トレンドや生活者インサイトを捉えるうえで、普段から「マジョリティの感覚」を大切にしています。特定の領域だけを深く追うというよりも、SNSで話題になっているものを実際に試してみたり、Spotifyなどで多く再生されている音楽を聴いたりしながら、今多くの人が何に反応しているのかを自然にキャッチするようにしています。
自分自身が特別な感性を持っているというよりも、世の中の平均的な感覚や温度感をフラットに捉えられることが強みだと考えています。多くの人が「なんとなく好き」「つい見てしまう」「共感できる」と感じる背景には、必ず時代の空気や生活者のインサイトがあると思っているので、日常の中でその小さな違和感や反応を見逃さないよう意識しています。
その感覚をブランド開発に活かすことで、企業側の伝えたいことと、生活者が自然に受け取りやすい文脈をつなぐことを大切にしています。
いまは、機能やスペックだけではブランドや商品が選ばれにくい時代になっていると感じています。生活者の選択肢が増え、似たような商品やサービスが多く存在するなかで、「なぜ自分にとって必要なのか」「どんな気持ちや価値観に寄り添ってくれるのか」が、選ばれる理由になっていると思います。
だからこそ、ブランドが生活者にとってどのような意味を持つのかを丁寧に設計することが重要だと考えています。単に新しい見せ方をつくるのではなく、生活者の中にあるまだ言語化されていない感情や価値観を捉え、それをブランドの価値として翻訳していくことが、ミーニングデザインの役割だと思います。
特に、社会や生活者の価値観が変化し続けるなかでは、これまで当たり前だったブランドの存在意義も、少しずつ見直していく必要があります。企業が伝えたいことと、生活者が本当に求めていることの間にある接点を見つけ、新しい意味として再定義することで、ブランドがより深く生活者とつながれると考えています。
クライアントと一緒に考えてきたブランドの新しい意味や価値が、生活者にきちんと届いたと実感できた瞬間です。
新しい意味の開発は、最初から明確な答えがあるものではありません。そのため、実際にユーザーにあてるまでは、「本当にこの方向性で大丈夫なのか」という不安が、クライアントにも私たちにも少なからずあります。
だからこそ、新しい意味を付与したブランドアイデンティティを定性調査や定量調査で生活者に提示したときに、よい反応が得られた瞬間はとても嬉しいです。特に、その結果を見たクライアントの表情がぱっと明るくなる瞬間に、「一緒にここまで考えてきてよかった」と強く感じます。
単にアウトプットを納品するのではなく、クライアントの不安や期待に寄り添いながら、生活者に届く形を一緒につくっていく。そのプロセスの先に、確かな手応えを共有できることが、この仕事の大きなやりがいです。
ドラマや映画、アニメ、YouTubeなど、さまざまなコンテンツに触れることでリフレッシュしています。
単純に楽しむことも多いですが、話題になっているコンテンツには、その時代の空気感や生活者のインサイトを捉えているものが多いと感じています。「なぜこの作品が今これだけ支持されているのか」「どんな感情に刺さっているのか」を考えながら見ることで、自分の中に新しい視点が入ってくる感覚があります。
仕事から少し距離を置いている時間でも、コンテンツを通じて世の中のムードや人の気持ちに触れることが、結果的にブランド開発のインスピレーションにつながっています。
自社の商品やサービスに強みはあるものの、生活者にとっての意味や価値をうまく伝えきれていない企業とご一緒したいです。
たとえば、機能的な価値は明確にあるけれど、それが生活者の気持ちや日常の文脈にどう接続するのかが見えづらくなっているブランドや、時代の変化によって、これまでのブランドの語り方が少しずつ届きにくくなっている企業に対して、生活者視点から新しい意味を見出すお手伝いができればと思っています。
また、既存の商品やブランドの中に、まだ言語化されていない魅力や可能性が眠っているケースも多いと感じています。定性調査やインサイト分析を通じて、生活者の本音や価値観を丁寧に紐解きながら、そのブランドだからこそ担える役割や、新しく選ばれる理由を一緒につくっていきたいです。
「ふつうの感覚を、価値に変える。」
自分自身の強みは、特別な感性を前面に出すことよりも、多くの生活者に近い感覚や、日常の中にある小さな違和感をフラットに捉えられることだと思っています。
一見すると何気ない感情や、まだ言葉になっていない「なんとなく」の中に、ブランドにとって大切なインサイトが隠れていることがあります。その感覚を丁寧に拾い上げ、構造化し、ブランドの意味や価値として言語化していくことを大切にしています。
★★★
ビジネスに、新しい「意味と価値」を——。
NEW STANDARDには、それぞれの専門性から時代のコンテクストや生活者インサイトを読み解き、企業やブランドの課題に並走する多様なプロフェッショナルが在籍しています。
「まだ要件は固まっていないけれど、専門家を交えてブレストしたい」「自社の強みを新しい角度から再定義したい」など、まずはカジュアルなご相談からご一緒させてください。
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