BPM店長日記 連載vol.2

2020/03/02
ニュースタ!編集部

皆さん、こんにちは。池尻大橋にあるイベントスペース&カフェ「BPM」店長の阪田です。

このBPM店長日記は、2018年2月のBPM設立から日々の運用の裏側までを話していくコーナー。2014年にメディア「TABI LABO」を立ち上げ、デジタルを主戦場にしていた僕たちが、リアルな場をどのように設計し、黒字事業として成立させたのか、ざっくばらんに綴っています。

初回は僕が店長になった経緯をご紹介しましたが、第2回では(振り返ると本当に大変だった)6ヶ月のオフィス移転プロジェクトについて書いていきます。

NEW STANDARD社(旧:株式会社TABILABO)に入社して最初に取り組んだのは、BPMオープンと、オフィス移転プロジェクト。その過程で最も大変だったのは、社内の合意形成をとること。

オフィスはあらゆる職種のメンバーが集う場なので、各人の働きやすさを考慮に入れる必要がありますし、各部署に確認をまわさなければいけません。

例えば、営業チームからすれば「渋谷からアクセスを良くしてほしい」とか「駅から遠いと厳しい」とか。動画チームからは「機材を搬入搬出するから、できるだけ大通りに近いほうがいい」など。また、BPMはJTからの協賛をいただいていたため、たばこの販売許可が出る場という条件もありました。多方面から、さまざまな要望が届くわけです。さらには、株主への事業説明も同時に進行していたので、常に胃がキリキリしていましたね(笑)。

しかも、リアルの場なのでローンチが遅れることは許されません。もし遅れてしまえば、オフィスがなくなり皆が立ち往生してしまう。期日までにやるのは結構大変でしたね……。自分自身、プレッシャーには強い方だと思い込んでいたけど、この期間は通勤中に気分が悪くなって途中下車することが何度もありました。最初に引いたWBSをもとに細かく進捗を確認し、施工スタッフの方のお尻叩きもしながら必死にひとつずつ前に進めていきました。

オフィス移転と同時に行なっていたのが、BPMのコンセプト策定です。BPMは何を目指し、何を大切にする場なのか。その名前も含め、ゼロから考えていく必要がありました。

ただ、じっくり腰を据えて考えている余裕はありません。オフィスと店舗の図面を描いている時点でコンセプトは決まっていなかったわけです。そのときのテーマは「未完成」。今を完成形とせず、常に成長し続ける。そして、新しいものを生み出していこうという意味を込めて、未完成というふうに決めていました。

BPMの名前を決める段階でも、一波乱ありました(笑)。最初は「スケッチ」という名前に決めていたんです。この場所は自分たちにも来る人にとってもスケッチブックのような場でありたい、と。それぞれが思い思いに絵を描き、ひとつの絵をつくっていく場になってほしいという意味を込めています。

しかし、社内で疑問の声が挙がり、さらにアップデートすることにしたんです。そこで出てきたのが、「体感」というキーワード。そこから連なって波長(リズムやテンポ)の話になり、「BPM(Beats Per Minutes:1分間の心拍数)」という単語が出てきたんですね。さらに、「この空間で過ごしている時間・瞬間での体感が、鼓動に繋がる」という考えが導かれ、「Beats Per Moment(Moment:時間・瞬間としての定義)」が面白いのではないか、と議論を重ねました。

例えば、この空間を訪れたことで、「その瞬間にBeats(鼓動)がアガる」というリアクションがもらえたら嬉しいよね、と。まさにその考えが連動して生まれてきたこと自体が、鼓動が高鳴った瞬間でもあったことを今でも覚えています。

そして、店舗オープンまでにBPMは「Feel Your Heartbeat」というコンセプトを掲げました。次回はこのコンセプトに込めた思いと、それをどのように顧客体験に落とし込んでいるかについて書かせてもらいます。

◾️ BPM店長日記vol.3
コンセプトを体現する、新たな顧客体験への挑戦
◾️ BPM店長日記vol.4
「BPM」を2ヶ月で黒字化するために行なった、たったひとつの施策
◾️ BPM店長日記vol.5
「イベントスペースの売上として月300万円が吹き飛んだ」 BPMは今回のコロナ禍をいかにして乗り越えたか?

「BPM(=Beats Per Moment)」は、NEW STANDARD株式会社が運営するカフェ/BAR・キッチン・イベントスペース・ショップを兼ね備えた多機能空間です。「Feel your Heartbeat」をコンセプトとして、この場の熱量やグルーブ、異なる価値観にふれることを通して、みなさんに鼓動が高まる「体感」をお届けしています。またサウンドクリエイター瀬戸 勝之氏による、360度の立体的かつ臨場感とパワーにあふれる「3Dサウンド」を導入しており、音楽ライブやアート展、ポップアップなど様々なイベントを実施しています。

私たちは、新しい基準で価値を捉え直し、
当社独自のメソドロジーを武器に
クリエイティブやコミュニケーションを創造し、
新しいマーケットを生みだす企業です。