ミレニアルズ及びZ世代に関する調査・研究をおこなう「NEW STANDARD THINK TANK」が、いま注目するZ世代に関するキーワードを解説していく本連載。第16回でご紹介するキーワードは「Clean girl」。2021年後半ごろからTikTokを中心にトレンド化し、今もなお話題の「Clean girl」。Z世代の憧れの的として、ファッションやメイクにとどまらず、ライフスタイルまでも注目されている「Clean girl」について紐解いていきます。
「Clean girl」とは
アメリカ発の価値観で、ナチュラルなメイクや、ヘルシーでシンプルなファッションスタイルの女性を指す言葉。派生して、流行りのファッションを着こなしている人を指すことも。
2021年後半から主にTikTokでトレンド化し「#cleangirl」の再生回数は50億回を超えています。（2023年7月時点）
「Clean girl」の具体的な事例
＞＞ Clean girl Aesthetic（クリーンガール美学）
「Clean girl」の概念は、黒人女性やラティーナのコミュニティで何年も前から存在していた美学だと言われています。金のフープイヤリングやしっかりしたお団子ヘア、リップグロスなど、90年代から2000年前半に流行ったスタイルが「Clean girl」の定番ルック。このようなスタイルをケンダル・ジェンナーやヘイリー・ビーバーが取り入れたことで、急速にトレンドとして広がりました。
最近ではメイクやファッションから派生して、ライフスタイルそのものを指すためにも「使われるように。また、「Clean girl の必需品リスト」として、特定のアイテム（厚底ブーツ／シューズのUGG、STANLEYのウォーターボトル、AirPods Maxなど）を紹介する動画まで存在します。これらは、TikTok売れの代表的なアイテムとしても有名です。
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「Clean Girl Aesthetic」とは、「時間や手間やお金をかけていることを感じさせることなく、それでいて常に最高の自分を見せること」。しかし、“クリーン”という言葉が想起させる、フレッシュさやナチュラル、エフォートレスとは正反対のものだと指摘する声も。
コンシーラーやハイライターを駆使して作り上げる“すっぴんに見せるミニマルなふりをしたメイク”や、バレッタできっちりまとめた髪型、ナチュラルトーンで統一されたスマートなインテリアなど、「Clean girl」が愛用している化粧品やファッションブランドはハイブランドで高価であるため、階級主義にもつながりかねないと懸念する人もいるようです。
「Clean girl」3つの注目ポイントまとめ
1. 「Clean girl」が使用するアイテムは、TikTok売れしやすい
2. “クリーン”という言葉から想起するフレッシュさやナチュラル、エフォートレスとは、実は正反対な努力を要するケースも
3. 一見無害にも思える「Clean girl」が、有色人種や低賃金労働者などに対する偏見を悪化させるとの批判も高まっている
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