MZ世代のアーリーアダプター層を読者に持つウェブメディア「TABI LABO」に蓄積された先進事例を「記号」×「新しい文脈」で捉え直し、新価値創出のヒントをご提供する業界別事例分析レポート「Generation MZ TRENDS REPORT」から抜粋してお届けします。

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🫖 スマホを10分間預けると無料のアイスティー。異色の自販機が登場
2025.08.25 TABI LABO – アイスティーブランド「Pure Leaf」がニューヨークの街中で「The Break Machine」と呼ばれる企画を実施。休憩がメンタルに良いと認識されながらも、実際に休憩を取る人が少ない現実に着目し、 10分間スマートフォンを預けることで無料のアイスティーを提供する自動販売機を設置した。物理的にスマホを取り上げることで人々に強制的な休息を提供する動画はSNSで注目を集め、ノーテクでありながら効果的なアプローチとして評価されているようだ。[記事を読む]

・デジタル過多の社会における心の健康への関心の高まり
81%が休憩の重要性を認識しつつ、実際に休憩を取るのは37%
・スマホを物理的に取り上げるユニークなアプローチで
本物な休息を促し、ブランドが提供する価値の体験を強化
・ユーザーが自らの行動を再考するきっかけを与える施策として
Instagramでは101.7万いいねを獲得(2025年9月現在)



10分間スマホを取り上げる自動販売機!?
強制的ティーブレイクでデジタルデトックス

・どうしたら、デジタルデトックスの必要性を感じつつも、自らの意思だけではスマホを手放せない人々が、罪悪感なくオフラインの時間を取り戻せるような体験をデザインできるだろうか?
・どうしたら、現代の忙しい生活を送る人々が、短時間でリフレッシュし、デジタルデトックスを体験することができる製品をデザインできるだろうか?

💁🏻♂️ キャンペーン動画を見ると、スマホを取り上げられた人は最初は面食らいつつも、ティーブレイクを楽しんだ様子。中にはパニックに陥って自動販売機を叩く人も。これがやらせだとしても、施策のメッセージに好意的なコメントが多数でした(ミレニアル世代/30代/男性)
💁🏻♀️ 酒類業界ではデジタルデトックスを促す施策が多く見られましたが、飲料業界でもついにこの流れに注目した取り組みが始まっています。飲料の機能性や情緒的効果ではなく「飲む時間」そのものに焦点を当てている点は、他業種にも応用できるのではないでしょうか(Z世代/20代/女性)
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Generation MZ TRENDS REPORTとは?
製品やサービスの意味を革新することで、ユーザーに新しい価値や感情を提供する方法論・手法の「意味のイノベーション」。NEW STANDARDと感性研究の第一人者である東京大学大学院工学系研究科柳澤秀吉研究室のデザイン・イノベーション研究では、「記号」に「新しい文脈」を付与することで、革新的な新しい価値(イミ)を創造できることが明らかになっています。
ニュースレター購読者限定で、「TABI LABO」に蓄積された様々な事例を「記号」×「新しい文脈」で捉え直し、月替わりで酒類/飲料/食品/化粧品・トイレタリーの各業界に特化したレポートをお届けしています。新価値創出のヒント、 最新トレンドのキャッチアップとしてご活用ください。

