MZ世代のアーリーアダプター層を読者に持つウェブメディア「TABI LABO」に蓄積された先進事例を「記号」×「新しい文脈」で捉え直し、新価値創出のヒントをご提供する業界別事例分析レポート「Generation MZ TRENDS REPORT」から抜粋してお届けします。

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🐮 「全乳」回帰はなぜ? プロテイン時代の先に見える、食の“原点”という選択肢
2025.06.18 TABI LABO – 牛乳が悪者からクールな飲み物へと変わりつつあるようだ。2010年代、乳製品は炎症を引き起こすとして代替ミルクが人気となったが、今ではその健康的なイメージが復活。プロテイン摂取を重視する消費者が増える中、代替ミルクの添加物や環境への懸念からアメリカの有機牛乳の販売が増加しており、牛乳がより“自然な” 栄養源として再評価されているという。全乳は単に栄養を提供するだけでなく、健康的で満足感を得られる選択肢になっているようだ。[記事を読む]

・健康的な食品を過剰に求める価値観の変化
ウェルネス疲れなどから、シンプルで加工度の低い食品が再評価
・避けるべきものだった牛乳の脂肪を
風味と満足感をもたらす不可欠な要素として再定義
・牛乳をシンプルで“本物”の機能性食品として位置づけ



プロテイン・マキシング時代に再評価、
“無調整牛乳”という原点回帰

・どうしたら、健康志向であるが乳製品を避けてきた人々が、牛乳の栄養価や自然さを理解し、日常的に取り入れることができる製品をデザインできるだろうか?
・どうしたら、食を通じて価値観を共有したい若者が、昔ながらの、ありのままの食品を選ぶことが個性を表現する手段となる場合において、単なるノスタルジーではない、現代的な価値観に裏打ちされた新しい飲料ブランドをデザインできるだろうか?

💁🏻♂️ たんぱく質摂取量を極限まで増やすことを指す「Proteinmaxxing」。あるインフルエンサーが「スターバックスラテ トールサイズなら、◯◯gのタンパク質が摂れます」という投稿を目にして、つまりは牛乳でよかったんだな(笑)と思いました(ミレニアル世代/30代/男性)
💁🏻♀️ 原点回帰といえば、プロテインバーブランド「DAVID」が最近発表した新商品はなんと「タラの切り身」でした。冗談かと思い半信半疑でしたが、プロテインバーよりもはるかに多くのタンパク質を摂取できると主張するこの商品。非常に印象的でした(Z世代/20代/女性)
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Generation MZ TRENDS REPORTとは?
製品やサービスの意味を革新することで、ユーザーに新しい価値や感情を提供する方法論・手法の「意味のイノベーション」。NEW STANDARDと感性研究の第一人者である東京大学大学院工学系研究科柳澤秀吉研究室のデザイン・イノベーション研究では、「記号」に「新しい文脈」を付与することで、革新的な新しい価値(イミ)を創造できることが明らかになっています。
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