【インタビュー】拡張する「クリエイター」の定義。Z世代はどう考える?

2024/03/11
ニュースタ!編集部

NEW STANDARD THINK TANKが四半期に1度発行している「Quarterly Report」。ここでは、2024 Spring号(3月下旬発行予定)と連動し「拡張するクリエイターの定義。Z世代はどう考える?」というテーマで実施したZ世代3名へのインタビューをご紹介します。

Z世代は、クリエイターという言葉をどう捉え、どんなクリエイターに注目しているのでしょうか。

<CASE1>
クリエイターは、私を揺さぶる存在でいてほしい

<社会人3年目/26歳/Aさんの場合>

──Aさんは「クリエイター」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?

一般的に、クリエイターはかっこよくて、おしゃれで、モノトーン系の服を着ているような人のイメージかもしれませんが、私のなかではすごくカラフルなイメージなんです。TikTokの影響かな?TikTokが出てくる前は、いわゆるデザイナーや建築家を“クリエイター”だと思っていたけど、ショート動画のプラットフォームが出てきたことで、いつの間にか自分にとってのクリエイターの認識が広がった気がします。

──なるほど。TikToker以外にクリエイターだなと感じる人やジャンルは?

お笑い芸人もクリエイターだと思います。ラランドのサーヤは、本当に多才だなって。

──いま、注目しているクリエイターはいますか?

「2すとりーと」っていうゲイのYouTuberが好きで注目しています。普通に面白いっていうのもあるんですが「オネエ度50%」などフォーマットとしてバズり続けているのがすごいし、クリエイターだなって感じます。あとは「りんここ」っていう真面目そうな学生がTikTokで色々と面白いことをやっているのも好きで、彼も今っぽいクリエイターですよね。全然違う方向性で挙げるなら、DAVID NOTTっていうカーペットを作っているアーティストが好きなんですが、実用性とアートを組み合わせているのが素敵で、やはり彼もクリエイターだと感じます。

──Aさんは「クリエイター」という存在に何を求めていますか?

自分の感情を引き出してくれるような存在であって欲しいです。きれいとか面白いというポジティブな感情だけではなく、ネガティブな感情も含めて、自分に気づきを与えてくれるのがクリエイター。人の心理を突いた作品を生み出す人を尊敬するし、それに乗っていくのも楽しいし、ぜひ揺さぶってほしいと思います。

<CASE2>
ゼロイチで作り出せるのが、クリエイター。自分にはできないから少しジェラシーも

<大学3年生/21歳/Bさんの場合>

──Bさんは「クリエイター」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?

難しいですね(笑)。どこまでをクリエイターと言っていいのか……。一般的にはYouTuberやTikTokerも含まれる気がするんですが、僕は入れてないです。中学生の頃によくYouTubeを見ていて、その時代のYouTuberはまさにクリエイターだったと思うんですが、やっぱりゼロイチを作っている人を「クリエイター」と捉えているのかもしれません。

──いま、注目しているクリエイターはいますか?

ローレン・サイですね。昔テラスハウスに出ていて、絵を描く仕事やモデルをしていて、とても魅力的。絵だけではなく立体のオブジェなども作っていて、自分の経験やインスピレーションから洗練されたものに仕上げているところがすごい。テラスハウスは見たことないんですけど(笑)。

──最近ではAIが作成したアートなども話題ですが、どのように捉えていますか?

うーん、AIはクリエイターなのか……いろいろな情報を持っていてデータを組み合わせて作っているということがやはり「ゼロからではない」というイメージなので、個人的にはギリギリ違うと思う。たしかに今はAIも似たような絵が描けると思うけど、「人間が作っていること」にすごさを感じるし、そちらのほうが僕は好きですね。

──Bさんは「クリエイター」という存在に何を求めていますか?

基本的に僕自身が音楽もできないし、絵も描けないし、特化していることがないので、それを楽しみながらできる人を見ると尊敬します。「自分もそんなふうになりたかったな」っていうジェラシーみたいなものを感じることはあります。でも見ているだけよりは何かを作るほうが好きなので、自分もクリエイターになりたいとは思う。とくに音楽は作ってみたいですね。パンデミックのときに音楽ソフトを買って作ってみたけど、全然できなくて(笑)。

<CASE3>
クリエイターは、アイコニックでトレンドを生み出す存在!

<企業インターン/22歳/Cさんの場合>

──Cさんは「クリエイター」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?

YouTuberやTikTokerなど、自分でクリエイターと名乗っている人たちを思い浮かべました。今までのクリエイターって裏方の職人さんのようなイメージだったけど、自ら「クリエイター!」っていうアイデンティティを持って表に出る人たちが増えた印象です。

──いま、注目しているクリエイターはいますか?

最近よく見ているのは、植野有砂さんです。モデルとかDJとかブランドのプロデュースもしていて、クリエイティブディレクターとしてビジネスで成功しているイメージです。ひとつのことだけではなく、幅広くプロフェッショナルにこなしているところがクリエイターだなって感じます。

──他にも気になるクリエイターはいますか?

あとはエマ・チェンバレン! 彼女がYouTubeを始めたばかりの頃から見ていて、私もちょうどアメリカに留学していた時期でハマりました。女の子にありがちなエステティックな動画ではなく、ユニークで、その子にしかできない編集が良かったんだと思います。アイコニックなんですよね。彼女が使っているリップを買ったこともあります。毎日さりげなく動画のなかで使うから気になってしまって(笑)。

──Cさんは「クリエイター」という存在に何を求めていますか?

有益な情報ですかね。インフルエンサーとクリエイターの捉え方が近いのですが、クリエイターから色々なサジェスチョンを得たいし、インフルエンスされたいと思っています。インフルエンサーとクリエイターの違いを明確にするのは難しいけど、クリエイターのほうがより届けたいものがあって、自分で裏方もやりながらビジネスをしているイメージがあります。あとはやっぱり流行りの言葉やトレンドを生み出す人はクリエイターだなと感じますね。けみおとか!

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ミレニアルズ及びZ世代に関する調査・研究をおこなう「NEW STANDARD THINK TANK」による、世界中で今生まれている新しい基準や価値観をまとめた四半期レポートは、以下のダウンロードフォームhttps://23909014.hs-sites.com/quarterly-report-2023-winterから無料でダウンロードいただけます。

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