働き方、消費行動、環境問題。3つの価値観で見る「Z世代」とは

2024/06/28
ニュースタ!編集部

Z世代(1990年代中盤~2010年代前半生まれ)は、物心ついた頃にはデジタルツールが当たり前に存在するものとして育った初めての世代であり、とくにSNSの浸透と親和性が高いことから「ソーシャルネイティブ世代」とも言われています。

※各世代の具体的な区切りには諸説あります

Z世代の価値観と時代背景

Z世代は、多様性と包摂性をとても重視している世代だと言えるでしょう。人種、性別、性的指向、宗教観など、あらゆる多様性を尊重しようという考え方が強く、SDG’sなどの浸透もあり、より平等な社会を目指す傾向が強いと言えます。またZ世代には、社会的正義や政治的平等性などを求める運動に積極的に参加する人も多く、このような価値観は、彼らがソーシャルメディアを通じてつねにグローバル視点で情報収集をし、発信・シェアできる環境で育った影響が大きいと言えるでしょう。

具体的には、持続可能(サステイナブル)な未来を築くための行動として、気候変動に対する懸念から、エコフレンドリーな製品や企業を支持する傾向があります。エコバッグやマイボトルの浸透など、Z世代を中心に環境に配慮した行動が日常的になったのも象徴的です。

また、長引く不況やCOVID-19によるパンデミックを思春期として経験しているZ世代は、メンタルヘルスも重要視する傾向があります。精神の健康に対してもタブー視することなくオープンスタンスで、サポートを求めることにも積極的です。さらに、友人やパートナー、職場の仲間など、自身の周囲の人にもメンタル的に健康であってほしいと願う傾向があります。

<Z世代の働き方とコミュニティ>テクノロジーを駆使する新しい世代

Z世代は、デジタルテクノロジーやSNSプラットフォームの急速な進化とともに育ち、働き方やコミュニティ形成においても強くその影響を受けている世代だと言えるでしょう。求めている働き方のひとつの特徴として「柔軟な働き方」が挙げられます。

たとえば、オフィス出社とリモート勤務のハイブリッドワークは、多くのZ世代にとって理想的な働き方だと言われています。仕事と生活のバランスを保ちつつも、同僚や上司との関係性を維持するのに最適だと捉えているようです。また、フリーランスや個人事業主などを中心にコワーキングスペースの利用なども増えており、ネットワーク構築や新たな仕事の機会の創出の場として人気を博しています。

またZ世代は、働く時間についてもフレックス性などフレキシブルな制度を求める傾向があります。自分のライフスタイルに合わせて働くことで、仕事の生産性とプライベートの満足度を向上させることにプライオリティを高く設定しているのです。

そしてオンラインコミュニティを重視している点も、Z世代の働き方の特徴のひとつだと言えるでしょう。さまざまなオンラインプラットフォームを通じてグローバルなネットワークを構築し、多種多様な背景を持つ人々と繋がることを重視し、国境や時間の壁を越えた協業を可能にすることで仕事の幅を広げているのです。

また意外に感じるかもしれませんが、Z世代は、X世代やミレニアルズ(Y世代)といった異なる世代とのコミュニケーションを円滑に進めたいと感じており、とくにデジタルツールに関する知識に長けていることもあり、職場での調和や生産性に貢献するケースも多く見られます。これにより、世代と世代を繋ぐ役割を果たすこともあるのです。

<Z世代の消費行動>サステナビリティと即時性のニーズ

Z世代の消費行動は、デジタル&ソーシャルネイティブな時代背景と、エシカルな価値観が融合したものと言えるでしょう。なかでも「SNSを通じたグローバルの価値観やインフルエンサーたちの影響」は顕著になりました。

Z世代は、広義の意味でのインフルエンサー(影響力がある人たち)の考え方やレコメンドを参照する傾向が強く、消費行動にも影響を与えています。YouTubeやInstagram、TikTokを通じてインフルエンサーが紹介する製品やブランドが即座に人気を集めるシーンを体感したことがある人も多いでしょう。これらのインフルエンサーマーケティングは、とくにZ世代向けに効果的な手法として浸透しており、様々な企画アイデアやキャンペーンプロモーションを考える際の起点になりました。

ソーシャルメディアは、情報の「即時性」と相性のいいプラットフォームなので、リアルタイムで情報をアップデートし続けているZ世代にとっては、もはや無自覚的に消費行動と切っても切り離せない関係になっているのです。

また、エシカル消費に関する知識や関心度が高いのもZ世代の特徴のひとつです。環境やフェアトレードに配慮した製品やビジネスモデルを支持し、持続可能(サステイナブル)な選択肢を優先する傾向があります。一方でエシカルな製品は価格帯も高価になってしまい、Z世代には手が届かないケースも多いため、プチプラ消費やDupes(高価なブランドアイテムの安価な代替品)というカルチャーと共存している点も特徴的でしょう。

さらにZ世代は、新しい体験やサービスを積極的に試す傾向も強く、従来の消費行動にとらわれない柔軟なスタンスを持っています。エンタメにおける推し活消費や、アーティストのライブやイマーシブな商業施設へ足を運ぶなど、その瞬間を思い切り楽しむための消費も盛り上がりを見せており、アフターコロナ以降はさらに多様化しているのです。

<Z世代と社会>多様性と社会的責任を重視

Z世代は、社会との関わりにおいてD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を重視する価値観を持っており、個人や企業に対しても「社会的責任」が必要であるという考え方を持っています。たとえばZ世代は、学生時代からSDG’sやサステナビリティについて学んできた背景もあり、環境問題に対する意識が高く、環境保護を推進する企業やエシカルなビジネスモデルを採用するブランドを支持し、持続可能(サステイナブル)な製品を選ぶ傾向があります。

またZ世代にとっては、就職活動や所有するブランドにおいても、企業の社会的責任(CSR)は重要な要素になっていると言えます。それらの支持やエンゲージメントが消費行動に反映されると言っても過言ではありません。フェアトレード製品や社会貢献活動を行う企業がZ世代から支持を得ることは、もはやスタンダードになりつつあります。

またZ世代は、社会全体において多様性と包摂性を重視します。多様性を推進する企業や組織を支持し、たとえば、LGBTQ+の権利や職場環境を尊重する企業が高く評価されるケースも増えているのです。

(Image:generated by ChatGPT)

Z世代の特徴まとめ

以上のように、幼い頃からスマホやタブレットにも慣れ親しみ「ソーシャルネイティブ」とも言われるZ世代は、世界的に見ると人口比率が高いこともあり、大きなパワーを持つ世代として注目されているのです。

Z世代が持つさまざまな新しい価値観は社会変革の推進力とも捉えられ、1つ前のミレニアルズ(ミレニアル世代)から系譜し、さらに次のα世代へと大きな影響を与えているのです。

※このコンテンツは、一部生成AIを活用して作成しております。

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