いまニュースタンダードが注目するZ世代に関するキーワードを解説していく本連載。第3回でご紹介するニュースタンダードキーワードは「コミュニティSNS」。
2022年は、TikTokがエンタメ系のプラットフォームからさらに実用的なプラットフォームとして浸透したり、無理に映えを狙わない投稿のエンゲージメントが高くなるなど、「SNSでのリアルさ」が求められるようになった1年に。2023年も同じ流れはありつつ、既存のSNS離れや、新しいプラットフォームに関する話題も増えています。その中でも徐々に注目されつつある「コミュニティSNS」について深堀りしていきます。
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「コミュニティSNS」とは
従来のSNSには、社会的なネットワークを築くことを目的としたSNSが多いですが、コミュニティ型SNSは、個人間のコミュニケーションを目的としたSNSを指します。Appleが選ぶ、2022年のベストiPhone Appにも選ばれた「BeReal」も、個人間のコミュニケーションに特化したSNSと言えます。
「コミュニティSNS」の具体的な事例
「コミュニティSNS」が好まれる背景には「アルゴリズム疲れ」や「既存SNSへの不信感」などが挙げられます。そこで鍵となるのは、“誠実さ”。「SNSでのリアルさ」が求められるようになったことで、動画やコミュニケーションから伝わるクリエイターの「誠実さ」や、SNS自体の誠実さも重要になってきます。
>> Mastodon(マストドン)
イーロンマスクがTwitterを買収した後に、Twitterに不安なユーザーたちが移行するプラットフォームのひとつとして名前があがっているサービス。他プラットフォームとの違いは、個人や企業がインスタンスと呼ばれる独自のサーバーを設立し、いろいろな人が運営する複数のSNSが連携して成り立っているところ。インスタンスごとに独自のルールを作れたり、誰かの一存で発言に不当な制限がかかったりしないのが特徴です。現時点ではアルゴリズムがなく、投稿は古いものから時系列で表示されるのもポイント。
>> Waffle(ワッフル)
少人数で使うグループジャーナリング(交換日記)アプリ。アメリカのZ世代、特に女性を中心に、家族や友達とのコミュニケーションアプリとして人気です。基本的な使い方は、ユーザーがアプリ内で日記帳を作って、そこに家族や友人たちを招待して会話をしていきます。「安全に、深く」コミュニケーションできるのが特徴で、メンタルヘルスやセルフケアの文脈でも注目のSNSです。
「コミュニティSNS」3つの注目ポイントまとめ
1. 情報が溢れている世の中だからこそ、2023年のSNS上では「誠実さ」が求められる
2. Z世代は、アルゴリズムからの脱却も求め始めている
3. 2023年はBeReal・Waffleなどの “クローズド” なコミュニティSNSの加速に注目
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ミレニアルズ及びZ世代に関する調査・研究をおこなう「NEW STANDARD THINK TANK」による、世界中で今生まれている新しい基準や価値観をまとめた四半期レポートは、以下のダウンロードフォームから無料でダウンロードいただけます。
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