【担当者インタビュー】NEW STANDARDが、企業向け「デザイン思考プログラム」を始めた理由

2023/10/19
ニュースタ!編集部

NEW STANDARDが、2023年8月より提供を開始した「デザインイノベーションキャンプ」。このサービスは、ブランド開発に特化したデザイン思考を2日間でマスターできる実践型トレーニングとなっており、プログラム内で紹介する弊社オリジナルの開発メソッドはこれまで、クライアントとの取り組みのなかで90%を超えるPoC(Proof of Concept:概念実証)を実現しています。

ここでは「デザインイノベーションキャンプ」の開発を担当し、デザイン思考を活用したブランド開発のスペシャリストとして講師も務めるNEW STANDARDのBrand Design Specialist/Ard Director 白鳥秋子さんに詳しい話を聞いてみました。

【お話を聞いた人はこちら】

※デザイン思考とは…… 商品やサービスを利用するユーザーの視点から課題やインスピレーションを見つけ、 問題解決や急進的なイノベーションを生み出す「ユーザー起点」の思考法で、VUCA社会やDXが加速する現代では不可欠な考え方だと言われています。

「インサイトの発見方法がよく分からない」「うまくいかない」という声を受け

——まず、デザインイノベーションキャンプの開発経緯を教えてください。

白鳥:私たちのチームは普段からデザイン思考を活用してクライアントのブランド開発に携わっているのですが、基本的にプロジェクトの期間が長く、1〜2年かけた取り組みになることがほとんどです。クライアントにはプロセスや全体像を逐一共有していくものの、ブランド開発における「新しい価値」が見出せるまではなかなかイメージが掴みづらいということが起きがちでした。信頼いただいて並走していくものの、どこかクライアントの頭のなかに「?」が浮かんだまま進んでいくようなケースが何度かありました。一度でもプロセス全体を体験いただくと以降はとてもスムーズなのですが、初回時はとくに理解や共感が得づらいという課題があったんです。
また、クライアントからも「デザイン思考のプロセス自体を学びたい、自社に取り入れたい」という要望が多く、それに応える形でトレーニング形式の「デザインイノベーションキャンプ」をご用意したのが背景です。

関連記事:2日間の集中プログラムでマスターする、ブランド開発に特化した「デザイン思考キャンプ」とは

※資料:「デザインイノベーションキャンプ セールスシート」より一部抜粋

——デザイン思考を活用したブランド開発では、具体的にどのようなクライアントニーズが多いのでしょうか?

白鳥:大きく2パターンあります。1つめは「ユーザーのインサイト起点でブランド開発を進めたいが、方法が分からない」というケース。2つめが「すでにデザイン思考を活用したブランド開発を行なっているが、うまくいかないから並走してほしい」というケースです。
具体的には「ユーザーのインサイトを起点に商品開発するように上司から求められているがインサイトの発見方法が分からない」といった課題や「デプスインタビューを実践しているが、正しくインサイトが発見できているのか判断がつかない」といった話をよく聞きます。そのような目の前の課題に応えられるのが弊社と並走いただくことであったり、このデザインイノベーションキャンプに参加し、プロセスやフレームワークをご理解いただいた上で社内のマインドセットやスキルセットを揃えていくことが大切なのかなと思っています。
おかげさまで、最近では一度お仕事をしたクライアントから「また違うブランドを立ち上げるから一緒に進めてほしい」とリピートいただくことも増えてきました。

座学×実践。学んだことをすぐに試せるワークショップが好評

——デザインイノベーションキャンプは、「2日間のプログラム」「ブランド開発に特化」などいくつかの特徴がありますね。詳しく教えていただけますか?

白鳥:世の中のデザイン思考関連のワークショップをリサーチした際、1〜2ヶ月をかけて学ぶカリキュラム形式のものもあれば、1日の集中講座式のものまで、さまざまなパターンがありました。私たちがお伝えしたい内容を座学と実践を織り交ぜるスタイルで、なるべくぎゅっと凝縮して多くの方にお届けしたいと考え「2日でマスターするプログラム」をつくりました。
また「ブランド開発に特化したデザイン思考」を特徴としている理由については、他社のプログラムを見てみると、やや抽象度の高い「考え方」や「アイデア出し」を中心に学ぶものや、WEBサービスやUI/UX開発に特化した講座などが多かったんです。デザイン思考に関するマーケットを考慮した上で、私たちが得意とするデザイン思考は「ブランド開発に特化し、多くの企業が抱えている課題解決をサポートする」と整理し、その内容を2日間のプログラムに凝縮しました。

——プログラムの中身について、こだわったポイントを教えてください。

白鳥:ワークショップ形式の実践が多いことです。また、ただ多いだけではなく、座学と実践を交互にスケジューリングし、学んだことをすぐ実践する、というプログラムになっています。一般的には座学をきっちり学んでから最後にまとめて実践、というパターンが多いかと思うのですが、交互にすることで実践スキルが身につけやすい構成になっています。また質疑応答の時間を豊富に取っていることも特徴的です。デザイン思考は、理解し、自分の業務と結びつけて咀嚼できるようになるまでにさまざまな疑問が浮かぶケースが多いので、そういった不安や懸念が少しでも解消できるように設計しました。

※資料:「デザインイノベーションキャンプ セールスシート」より一部抜粋

「メソッドとして持ち帰れる」明確な強み

——これまで、デザインイノベーションキャンプに参加した方からいただいた言葉で嬉しかったものはありますか?

白鳥:「ちゃんとメソッドとして成立しているのが良かった」と言ってもらえたことでしょうか。その方はデザイン思考の研修を他でも受けたことがあるそうなのですが、やや抽象的でビジネス現場には持ち帰りづらかったそうです。その点「デザインイノベーションキャンプ」はフレームワークや具体的にブランド開発に応用できるメソッドとしてお伝えしているので、その部分を価値として感じていただけたときはやっぱり嬉しいです。
あとはやはりクライアントごとに、その会社独自のアイデアの出し方があって、属人的に行なっている会社もあれば、100本ノックのような形で集めているような会社もあって、そんななかで「デザイン思考」に興味を持ってもらい「そんな考え方や進め方があったのか」と感心していただけた瞬間も嬉しいです。

——このデザインイノベーションキャンプは基本的にオフラインで、実際にみんなで集まって実施するんですよね。

白鳥:はい、そうです。クライアントによってケースはさまざまですが、ブランド開発担当の方から、マーケティングの方、商品開発の方までと、複数の部署から集まっていただく場合もございます。そうなると、クライアントとしても業種や業務を超えた交流の場にもなり、社内を横断した目線合わせの場として重宝いただくこともあります。「同じ社内だけどオンラインでしか話したことなかった」「違い部署の方と初めて一緒にワークショップをしました」なんていう声もありました。

参照:【WORKS】凸版印刷|デザイン思考をマスターする2日間の実践型ワークショップ「デザインイノベーションキャンプ」でBX支援事業をサポート

——最後に、こういう課題を抱えている企業やブランド担当者にぜひ参加いただきたい、という想いがあれば教えてください。

白鳥:これまでプロダクトアウトな開発で成功してきたけれど、直近うまくいかないという課題を感じてらっしゃる企業や、これから新規事業開発・新規ブランド開発をしたいという企業にはぜひデザイン思考を活用していただきたいと思っております。我々が並走させていただくケースでも大丈夫ですし、まずは2日間の「デザインイノベーションキャンプ」に参加いただくのも良いかと思います。ご興味がある方はぜひお問い合わせください。

参照記事:【WORKS】ミルボン|「BDX」を活用した『“milbon”& AROMATIC』ブランド開発・パッケージデザイン

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