なぜ、Z世代の「インサイト発見」にデプスインタビューが不可欠なのか

2024/06/24
ニュースタ!編集部

「Z世代の考えていることがよく分からない」
「趣味や推しが細分化していて捉えどころがない」
「トレンドの移り変わりが早すぎてついていけない」
そんな悩みや課題を感じているブランド開発や商品開発担当者の方も多いのではないでしょうか。

本題に入る前に、みなさんは「イミ消費」という言葉をご存知でしょうか?

品質やデザイン性などを求める「モノ消費」や、希少性や独⾃性の⾼い体験を求める「コト消費」に加え、VUCA社会と呼ばれる現在では、⾃分の価値観を投影するための「イミ消費」が求められ、ブランド開発や商品開発においても「イミ」 「コト」 「モノ」のデザインが不可⽋になっています。

とくに、多様な価値観を持ち、スモールマス化しているミレニアルズやZ世代(=MZ世代)においては、消費傾向がどのような「イミ」に紐づいているのかを深く観察していく必要があります。とくに昨今では、次から次へと新たな「◯◯消費」という表現を目にする機会も増え、いったいどれが本質的な傾向なのか見えづらくなっていると感じる方も多いでしょう。

NEW STANDARDでは、「イミ消費」に含まれる主な消費傾向を下記のようにまとめました。「エモ消費」や「推し消費」が、MZ世代にとってどのような文脈で捉えられているのか、ぜひ参考にしていただければと思います。

詳しくはコチラ> イミ消費とは? いま改めて「イミ消費」の意味を考える

83.3%のブランド開発担当者が「難しい」と感じる「N1理解」

このようにMZ世代にとっての消費の「イミ」が多様化しているからこそ、ブランド開発や商品開発においても「N1理解(特定の1人の顧客の深い理解)」が重要になってくるのです。

ここでひとつのデータをご紹介します。当社が独自に実施した調査* によると、マーケティングやブランドビジネス、新規事業開発を担う担当者のうち、83.3%が「事業開発やブランド設計において、“顧客起点”は今後益々重要になるが“N1理解”は難しい」と回答しているのです。

さらにリアルな課題感を紐解いていくと、以下のような声が聞こえてきます。

「デプスインタビューを実施しているが、いつのまにか誘導尋問になってしまう」
「ユーザーの声を聞くことで満⾜感は得られるが、じつは新しい発⾒がない」
「理想的なペルソナやインサイトを設定するが、イマイチ成果が出ない」
「最新トレンドを理解できないから、じつはユーザーを理解できていない

つまり、N1理解が重要なことは理解しているが、その手法や成果においていまいち手応えを感じることができず、「インサイト発見」にたどり着けていない担当者の方が多いのです。

*当社調べ N30

良質なインサイトとは「潜在的な欲求×⼈を動かす動機」である

ひとくちに「インサイト」と言っても、ここではブランド開発や商品開発に活かせるものが見出せないと意味がありません。では、マーケティングやブランド開発・新規事業開発において「良質なインサイト」とは、どのようなものだと定義できるでしょうか?

NEW STANDARDでは「良質なインサイト=潜在的な欲求×⼈を動かす動機」であると捉えています。そして、良質なインサイトにたどり着くためには、ユーザーの欲求やニーズをきっかけに、彼らの「当たり前」を深掘りし、ユーザーの「無⾃覚な⾏動」に着⽬しましょう。

デプスインタビューを通じて発見したインサイトは、さまざまな開発に活用することが可能です。

それらは、企業や事業のVISION MISSION PURPOSEの策定や経営戦略に活用するケースもあれば、ブランド・サービス開発、さらには広告・プロモーションやカスタマーサクセスに活用することも可能なのです。

<VISION MISSION PURPOSE開発事例>:TOPPAN|メタバース事業における、デプス・インタビューを通じたミッション、ビジョン、パーパスの策定
<ブランド開発事例>:ミルボン|「BDX」を活用した『“milbon”& AROMATIC』ブランド開発・パッケージデザイン
<広告・プロモーション開発事例>:アサヒビール|アサヒ ホワイトビール エピソード投稿キャンペーン「#日々のエモい出」

また、「グループインタビューならよく実施している」という声もよくいただきます。しかし「なかなか新しい発見がない」という方も多いのではないでしょうか。

グループインタビューは、すでにユーザー自身も気づいている欲求やニーズを「確認」するためには優れた手段ですが、ユーザーの潜在的な欲求や動機(=インサイト)を発見するためには、デプスインタビューでN1を深掘りするプロセスが欠かせません。

上の図でまとめている「グループインタビュー」と「デプスインタビュー」の比較表を見ていただけると、その違いがより明確に分かるはずです。

グループインタビューの洞察が「顕在化していることを聞く」、その目的が「確認」であることに対して、デプスインタビューの洞察では「潜在的なことを知るために聞く」、そして目的は「発見」なのです。

結果として、グループインタビューでは「深堀りができずインサイトが発見できない」という課題を抱えていた担当者の方も、デプスインタビューを通じて「深堀りできインサイトが発見できる」ようになり、弊社ではそのサポートをさせていただいております。

多様な消費価値観を持つMZ世代の「インサイト発見」には、デプスインタビューが不可欠

情報収集ツールも多様化し、見ているSNSやコンテンツも細分化(スモールマス化)していくなかで、MZ世代を中心とした若年層攻略にお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。

つい、MZ世代攻略を考える際に「どのプラットフォームを使うべきか」「どのインフルエンサーに依頼するべきか」「どのクリエイティブパターンに乗るべきか」と、How(手段・手法)から考えてしまっていないでしょうか?

もちろん一時的なトレンドの影響もチェックする必要はありますが、ぜひデプスインタビューを通じて「MZ世代のインサイト」を捉え、本来的にターゲットとなるコミュニティやトライブに刺さるブランド開発や商品開発を進めてみませんか?

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NEW STANDARDが提供する、インサイト発見デプスインタビューサービス「インサイト・コンパス」では、“N1理解”や“ユーザー中心設計”の手法や考え方を浸透させることで、ビジネスやブランドの変革をサポートさせていただきます。

詳しい資料は下記よりダウンロードをお願いします。

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