α世代とは? デジタルネイティブの進化系「アルファ世代」の特徴

2024/08/09
ニュースタ!編集部

α世代(アルファ世代)は、2010年以降に生まれた世代の通称で、オーストラリアの研究者マーク・マクリンドルによって2005年に提唱されました。世界規模では、2025年までに約20億人にも達すると言われています。

そんな彼らを区分する2010年という年は、iPadやInstagramがローンチした年でもあり、α世代のことを「iPad Kids」や「Glass Generation」などと表現することもあります。

※各世代の具体的な区切りには諸説あります

彼らの親世代であるミレニアルズ(1980年代前半~1990年代中盤生まれ)がデジタルネイティブ世代で、Z世代(1990年代中盤〜2010年代前半生まれ)がソーシャルネイティブ世代であるならば、α世代(2010年代前半~生まれ)はさらに進化を遂げており「AI・メタバース・5Gネイティブ世代」とも言えるのではないでしょうか。

<α世代の価値観と時代背景>高いデジタルリテラシー

2022年に「博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所」が実施した調査によると、初めてスマホやタブレットを利用した年齢が、1〜3歳で35.3%、0〜1歳未満でも5.2%と驚くほど高く、おそらく本記事を執筆している2024年の段階ではさらにこの傾向が高くなっていることでしょう。

とくにコロナによる自粛期間などの影響でリモート学習を余儀なくされた影響も大きく、そのトレードオフとしてデジタルリテラシーが高まった背景も無視できません。国内の教育現場に目を向けると「GIGAスクール構想*」や「STEAM教育*」の対象となっている世代でもあります。

少し視点を変えると、α世代のあいだでMinecraft(マインクラフト=通称マイクラ)や、Roblox(ロブロックス)のようなプログラミング学習になりうるゲームが人気であることも注目ポイントです。彼らは “子ども用のおもちゃ”で育ったわけではなく、ユーザー同士でバーチャル空間を通じた交流や協業を深めながら、ゲームを通じて問題解決能力やクリティカルシンキングのスキルを高めているのです。

そんな「α世代」という呼び名の名付け親でもあるマーク・マクリンドルの2020年のレポートによると、α世代の65%が「現在まだ存在しない新しいタイプの職業に就くだろう」と予想されています。

*2019年には全国の生徒に1人1台ずつコンピューターと高速ネットワーク・ICT(情報通信技術)環境を整備するという5年間計画「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」。

*それまで推進していたSTEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)という理数教育に、新たに、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理などを含めた広い範囲でのArt(芸術)の創造性教育を加えた教育理念

<α世代の消費行動>YouTuberとともに育った世代

前述したマーク・マクリンドルのレポートによると、アメリカの8歳〜12歳の子どもは平均して1日あたり4時間44分スマホやタブレットを見ていて、13歳〜18歳になると、さらに平均7時間22分にまで増加するという調査があります。おしゃぶりの代わりにスマホやタブレットで育ったとも表現され、つねにYouTubeなどに囲まれていたとも言えるでしょう。

つまり、そのような環境で生まれ育っているからこそ、α世代にとってインフルエンサーの存在は大きく、電通マクロミルインサイトの調査によると「YouTuberから影響を受けている」と回答した比率がZ世代では約10%だったのに対し、α世代では約30%まで伸びており、幼い頃から慣れ親しんでいることが分かります。また、α世代の約70%がSNSを利用しているなかで、その内訳として「YouTubeが63.0%」と圧倒的な影響力を見せました。

一方で、アルゴリズムによって次々と自分好みのものがレコメンドされることに慣れすぎているため「自ら選ぶのが苦手な世代」と見ている研究者もいます。

<α世代の家族観>親世代であるミレニアルズとの関係性

そんな彼らの消費行動を読み解くには、彼らの親世代であるミレニアルズとの関係性を理解する必要があります。

たとえば、α世代にとってゲームの存在は欠かすことができませんが、親世代であるミレニアルズもゲームに夢中になった(もしくは今現在も夢中)な世代です。ミレニアルズ×α世代は家族仲が良い傾向にあり、親子で価値観を共有し合いながら、好きなものや選ぶブランド、ショッピング方法などが共通化しているのです。親子揃ってデジタルリテラシーが高い“初めての世代” とも言えるかもしれません。

参照:「シン・親子消費」〜親密化する親子関係から新しい消費の兆しを考える

(Image:generated by ChatGPT)

α世代の特徴まとめ

以上のように、Z世代よりさらにデジタルデバイスやAIに慣れ親しんでいるα世代は、全員が21世紀生まれとなる最初の世代でもあり、2030年以降の市場に大きな影響を与える世代として、注目せざるを得ないのです。

とくに、デジタル&テクノロジーに対するリテラシーは、文字通り「生まれながら」にして身につけているため、今後の消費行動や職業観にも大きな影響を与えることでしょう。

ミレニアルズ、Z世代、α世代と続く3世代は「デジタルネイティブ(ソーシャルネイティブ)」という括りではありながらも、ライフステージのどのタイミングでデジタルに触れているかは大きく異なり、その過程でテクノロジーも目覚ましいスピードで進化を遂げています。また、2025年以降に生まれる世代を「β(ベータ)世代」と呼ぶ動きもあります。つまり、ミレニアルズ以降の各世代の価値観を適切に捉えることの重要性が、ますます高まりつつあると言えるでしょう。

※このコンテンツは、一部生成AIを活用して作成しております。

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