【セミナーレポート】アサヒ ホワイトビール:ユーザー起点の”One Team”で実現する、新たなブランドと顧客体験の創造

2023/12/14
ニュースタ!編集部

11月27日(月)、Z世代をターゲットに従来の商品開発とは異なる新しいアプローチから生まれた「アサヒ ホワイトビール」の開発の裏側に迫るセミナーを開催しました。
ブランド開発からCX設計までをユーザー起点で実現した“One Team”が大切にしていたポイントとは? アサヒビール株式会社と、NEW STANDARD株式会社の担当者たちの振り返りと共に、内容の一部をご紹介します。

【今回のセミナーの登壇者】

宮西 桃子さん/アサヒビール株式会社
吉森 千智さん/アサヒビール株式会社
関根 千恵/NEW STANDARD株式会社
佐藤 光仁/NEW STANDARD株式会社
浅井 康治/NEW STANDARD株式会社(ファシリテーター)

ビールを通じて「若者に心地よい瞬間」を提供したい

NS浅井:本日はよろしくお願いします。まずは宮西さんと吉森さんから、アサヒ ホワイトビールの概要について簡単にご説明いただけますでしょうか?

アサヒビール(以下:AB)宮西:はい、アサヒ ホワイトビールは昨年テスト発売を行い、今年2023年の6月からは首都圏・関東信越エリアの1都9県のエリア限定で発売中しています。開発の背景には、若者のビール離れが課題として浮上していました。アサヒビールとしてもZ世代などの新しい層を取り込む必要があり、その中でホワイトビールの開発が行われました。
デジタルネイティブな若者が多様な娯楽を求めていること、またSNSで情報を得ていること、そして娯楽が増える中でコロナ禍の影響もあり飲み会の機会が減少し、若者はお酒の魅力を感じにくくなっていました。そこで、お酒が提供する本来の価値を再考し、若者にアピールする商品の開発をスタートしました。
今回は「若者に心地よい瞬間を提供する」というコンセプトのもと商品開発が進められました。パッケージデザインでは「マジックアワー」や夕暮れの風景がテーマとなり、商品全体が若者に寄り添うよう心掛けられています。実際の購入者からは、デザインが目を引きやすく、手に取りやすかったことが主な購入理由として挙げられました。
味わいについては、ピルスナーに比べて苦味が控えめで飲みやすい特徴があり、新規ユーザーだけではなく既存のビール愛好者にも好評です。柔らかな飲み心地とフルーティな香りが特徴的で、購入いただいた方からは「普段ビールはあまり飲まないが、これなら飲めた」という声や「スイーツと一緒に飲むと美味しい」といった新たなシーンでの楽しみ方を提案できているという声も寄せられています。

AB吉森:主に若年層を対象にしているので、広告展開についてはテレビCMよりも、SNSなど若年層がよく目にするコンテンツに集中して行いました。交通広告もいろいろな駅で実施するのではなく、若年層が集まる渋谷駅や大学が集まる沿線で実施しました。さらに、情緒価値を体現していただきたいという狙いがあったので、「心ほどける ひととき」がどのような場面なのかを実感していただく販促や、イベント、サンプリングイベントを行いました。
「心ほどける ひととき」を実感していただく一環として、現在は新たにX(旧Twitter)キャンペーンを実施しています。エモーショナルなエピソードを集めるという内容で、消費者の心がほどける瞬間、つまりエモーショナルなエピソードが起こる瞬間を共有してもらうというものです。その中から選ばれたエピソードは、映像化やイラスト化するというキャンペーンを行いました。

のべ30名のエクストリームユーザーの声から見えてきた「ビールの新しい価値」

NS浅井:宮西さん、吉森さん、ありがとうございます。それでは早速トークセッションに入ります。Z世代をターゲットにしているアサヒ ホワイトビールにおいて、ユーザー起点で得られた発見や新たな価値についてお話を伺っていきましょう。まずブランド開発を担当したNEW STANDARD関根さんからお願いします。

NS関根:弊社のユーザーインタビューでは、必ずエクストリームユーザーを選定するようにしています。エクストリームユーザーとは、プロダクトやサービスに対して極端なニーズを持っていたり、極端な行動パターンを持っている人を指します。本件では、ビールが非常に好きな人と、非常に嫌いな人、この両者をエクストリームとしてインタビューしました。極端な志向性を持つエクストリームユーザーの物事の捉え方や感じ方を通じて、ユーザー一人ひとりが抱くビールの魅力や、それに付随する情景、そして我々も予想していなかったような場面での課題に気づくことができました。今回はブランド開発プロセスを通じて、のべ30名ほどにユーザーインタビューを実施しました。

NS浅井:エクストリームユーザーのように意見がはっきりしている方から話を聞くことで、思わぬ発見やインサイトが見つかることがあるのですね。ただしそれが全ての意見や答えというわけではなく、それをインスピレーションにしながらどう作っていくかということをクライアントの皆様とお話しすることが多いですよね。ぜひ宮西さんにも、我々NEW STANDARDとの共同作業で感じたことや普段との違いなどあれば教えてください。

AB宮西:弊社では普段定性調査を行い、社内の開発メンバーの中で完結することが多いです。定性調査を行い、その結果をもとに定量調査を行うことがだいたい半々ぐらいのイメージです。しかし今回のホワイトビールの開発に関してはユーザー起点ということで、定性調査(ユーザーインタビュー)に非常に重きを置いていました。その結果、自らもターゲット目線になって寄り添ったブランド開発ができたと感じています。また、ブランドの開発当初からデザイナーの方やゆくゆくコミュニケーション領域を担当する方とご一緒できたことが共通認識を持つ土台になりとても良かったと感じています。

NS浅井:コミュニケーションプランニングをリードしていた佐藤さんにお伺いしたいのですが、ブランド開発を行い、その後の顧客体験をどのように作り上げていくかという点において、ユーザー起点を意識した部分や、実際にどのような点が反映されているかなども教えていただければと思います。

NS佐藤:ターゲットが若いZ世代だったので、メディア選定もユーザー起点で考え、渋谷のOOH(屋外広告)やSNSを中心としたコミュニケーションを行いました。Xの投稿キャンペーンは実際にユーザーと一緒になって心ほどけるひとときを紡いでいくような大きな企画でしたが、まさにユーザー起点で実施した施策だと思います。

NS浅井:ユーザー起点を意識しながらキャンペーンプランニングをしていくことは、アサヒビールにとってはいかがだったのでしょうか?これまでとの違いや新しい発見があれば教えてください。

AB吉森:大きく2点あります。まず1つめは、これまでスーパードライやマルエフといった大きなブランドに関して「メーカーから消費者に宣伝をする」という方法を採用していました。しかし、若年層は自分が共感したものを他人にも推奨し、伝えたいという特徴があります。彼らは自分の気持ちを理解してもらいたいという意欲があるので、メーカーからではなく、”一人ひとりの消費者が媒体”となり、宣伝をしていただけるような販促に力を入れました。
2つめは、社内でもターゲット層を集めてプロジェクトを組むことにより、流通企業の中でも社内プロジェクトを独自に実施していただきました。バイヤーさん含めて自分事のように動いてくださり、彼らも一人の消費者として「自分だったらどうするか」という視点で店頭での知識も共有してくださり、結果的に消費者にもうまく伝わった点などは新たな方法だったと感じています。

「ワンチーム」「ユーザーへの共感」「発散と収束」を重視したブランド開発プロセス

NS浅井:次に、ブランド開発において意識したことについて掘り下げてお伺いします。まず、宮西さんにご質問ですが、ご自身もブランドのターゲット世代にあたる上で、ブランドマネージャーとして開発に携わるという経験はとても貴重なものだったかと思います。意識していたことを教えていただけますか?

AB宮西:私は96年生まれなので定義によっては外れることもあるかもしれませんが、ギリギリZ世代です(笑)。やはり「自分が消費者であった場合にどう思うか」ということを意識して、バランスを考えながら進めていきました。ブランドを育成するために社内でのディスカッションで様々な意見をもらいましたが、そこで得た意見だけではなく、実際の消費者がこのブランドやプロモーションを見たときにどう感じるのかという視点を持つことが大切だと思います。たとえば、どうしたら自分の友人が商品を手に取るのかという視点です。総合的に見て、自分自身がターゲット世代であったことはアドバンテージだったかなと思います。

NS浅井:特に苦労したり、自分の中でのスイッチング、つまり注意点などはありましたか。

AB宮西:大変だったことは、商品の発売に向けて忙しくなると、開発側の視点でプロジェクトを進めてしまうという比重が増えてきてしまったことでした。常にバランスは意識していましたが「いけない、いけない」と修正することもありました。代表の松山もよく言っておりますが「顧客中心であること」が何よりも重要ですので、あくまでもユーザーを中心に考えられるように意識していました。

NS浅井:まさにその「ユーザー起点」でブランドを開発していくにあたって意識していたポイントなどを詳しく教えてください。ブランド開発をリードしていた関根さんお願いします。

NS関根:ユーザー起点のブランド開発プロセスにおいては、3つのポイントを重視しています。
まず1つめが、今回のセミナータイトルにもなっている「ワンチームを作り上げること」。これがデザイン思考を起点にしたユーザー中心の開発ではとても重要だと感じています。我々のような広告事業を行なっている会社とクライアント様が、平等な関係で、誰でも自由に意見を出せるチームを最初から作り上げることに力を入れました。具体的には、プロジェクトの初期に全員が集まり、一人ひとりが消費者の視点に立ってビールとの接点から新たな発見や意識していなかった問題点までを探る「デザインリサーチ」を行いました。その結果を全員で共有するワークショップを開催し、自分の思いや感じたことをオープンに話す取り組みを実施しました。これをプロジェクト初期に取り組んだことがチーム作りにとても効果的だったと感じています。その共通認識がある前提で、さまざまな問題解決に取り組んでいきました。クライアント、戦略担当、宣伝担当、研究開発担当、ビジネスプロデューサー、デザイナーなど、多様な専門性を持つ人々が集まるプロジェクトチームで、それぞれの専門性を活かしてワンチームになっていくことは、これからのビジネス課題の解決に欠かせないプロセスだと感じています。
2つめは「ユーザーに共感しながら開発すること」です。これはユーザーインタビューはもちろん、アサヒビールさんとのミーティングやワークショップ、すべてに一貫して言えることです。我々がファシリテーションを行いながら、恣意的なコントロールや意見に対する善し悪しの判断をするのではなく、ユーザーの声もプロジェクトメンバー1人ひとりの意見も、すべてはブランド開発のための独創性の種と捉え、受け入れるようにしていました。そのすべてのユーザーボイスをインサイドワークに活用し、デザイン案の創出を最大化するよう意識していました。
3つめが「発散と収束」です。当社では、デザイン思考をベースにしたすべての開発において「発散と収束」というプロセスを繰り返しながら課題を定義し、解決策を模索し、創造しています。「発散と収束」を行う上で、常に新しい価値の創出に繋がる視点や、収束時の観点を策定し、課題と解決策を生み出してきました。また、今回はとくにプロジェクトメンバー全員の様々な専門性を持った思考領域を広げるために、アート思考、デザイン思考、トレンド思考という3つの思考法を用いて既成概念にとらわれない発散を狙うことも行いました。収束においては、生活者の視点と開発者の視点、それぞれにおける重視点を事前にプロジェクトメンバーと協議し、しっかり収束させてから次のフェーズに進む、ということを意識していました。

NS浅井:吉森さんと佐藤さんは、ブランド開発以降に、プロジェクトの後半からプランニング領域として参画したと思うのですが、ワンチームを感じた部分はありましたか?

AB吉森:打ち合わせや定例をさせていただく中で、いい意味で「この範囲はアサヒビール、この範囲はNEW STANDARD」というような住み分けがまったくなかったんです。プロジェクトに参加したタイミングですでにそういう関係性があったので、私自身も気にせず発言できました。「はじめまして」と自己紹介をしたところから、まるで以前からずっとチームにいたかのようにすぐに物事が始まり、スムーズに打ち合わせが進行しました。そういった意味で、最近このチームは本当に一体感があると強く感じています。特定のメンバーの意見だけで進むのではなく、佐藤さん、関根さん、宮西、と本当にみんなの意見を持ち寄ったプロモーションになったのでワンチームを体感しました。社内では、開発は宮西、プロモーションは吉森といったような役割分担がありますが、良い意味で役割が混ざっています。そのため、すべての関係者が業務領域を超えて行動することができるシームレスな環境があったと思います。

NS佐藤:私も吉森さんと同じで、とてもスムーズに馴染むことができました。具体的には、とにかくアサヒビールさんとの会話量が多いプロジェクトだと感じました。通常のクライアントと広告会社の関係性では具体的に「◯◯をお願いします」「わかりました」というやりとりが多いと思いますが、このプロジェクトでは、目的は確定しているものの、それをどのように達成するかという点については一緒に考え、お互いに話し合うことができたところがまさにワンチームだったと感じています。
また、ブランド開発フェーズがどのようなプロセスで、どのように会話されて今に至っているのか、というところを「ブランドアイデンティティ」という形で具体化されていたので、途中から参画しても解釈のブレがほぼなく「これはホワイトビールらしいね」「これはホワイトビールらしくないね」という判断がスムーズに理解できたところはワンチーム感が醸成されていた証拠にもなるエピソードかなと思います。

ユーザー1人ひとりの文脈やストーリーを描くキャンペーンプランニング

NS浅井:Theme3では、CX(顧客体験)開発やキャンペーンプランニングなどについて詳しくお聞かせください。

NS佐藤:ここでは4つの施策をご紹介します。左上がユーザーの1人ひとりにフォーカスを当てたようなショート動画の施策。右上が中吊り広告で、左下が渋谷駅のビックサイネージで実際に掲載されたもの、右下がXで実施したユーザーから日々のエモい出というエピソードを募集して、それをもとに映像作品やイラスト化していくキャンペーンを行いました。4つの施策の共通項としては、きちんとユーザーの1人ひとりに寄り添いながら、彼ら彼女らが求める文脈&ストーリーを描くクリエイティブを意識しました。
一番わかりやすいのは右下の「#エモい出」かと思います。昨今「エモい」「エモ消費」という言葉がZ世代でも使われていますが、実際「エモい」は非常に多義的で曖昧な概念なので、これについてはチームの中でも議論になりました。その中で「ホワイトビールが提供したいエモい」とはどういうものなのか、ということを喧々諤諤議論し、それに紐づいたエピソードが集まるようなお題を精査しました。

NS浅井:佐藤さんはこのキャンペーンをプランニングしている間、1日に100回も200回も「エモいとは何か」を考え、その言語をチームのメンバーに伝えることに苦心されたのでしょうね……(笑)。では吉森さんの視点から、顧客体験の設計やキャンペーンプランニングで意識された点があれば教えてください。

AB吉森:私自身は30代なので「Z世代ではない」というところが実は自分の中で引っかかっていた部分でした。そのため、社内や周りの方たちに「Z世代はエモいという言葉をどう使っているのか、どのようなことに心が動くのか」ということを意識してヒアリングしたり、その世代との会話を意識的に増やしました。
私自身のエピソードになるのですが、昨年に営業の現場から異動し、仕事内容がまったく変わり、社内転職のような忙しい日々を過ごしていました。しかし、ホワイトビールを飲んだとき、すべてが一旦落ち着くような気分になったんです。その実体験を思い出しながら「どのようにホワイトビールの情緒価値を伝えるか」を意識してプロモーションを考えました。また、Z世代へのヒアリングをしていると「強制されるのが苦手で、自分たちで納得したものをやりたい」という意見が多かったため、店頭の販促物や中吊り広告などでは余白を多くし、強制感を少なくするデザインにしました。

NS浅井:ブランド開発からプロジェクトをリードしていた関根さんも、キャンペーンプランニング領域に関わる際に何か意識したポイントや工夫したところがあれば教えてください。

NS関根:ブランド開発からCX開発までユーザーを起点としたブランドのメッセージがしっかりと一貫性を持って体現できているのか、という視点は必ず外さないように、常に佐藤と会話をしながら取り組んできました。
ユーザーとたくさん会話をし、ユーザーそれぞれの中にあるビールの思い出などもインタビューしてきた中で「あの人だったらこの広告を目にしたときに心が動くだろうか」ということをいつも考えていました。それは電車の中吊りでも、デジタルサイネージでも、Xのキャンペーンでも、そのときその場所にあるものに触れたときに「ちゃんと心がエモーショナルに動いてくれるのか」ということがゴールでしたし、ずっとそのポイントにフォーカスして開発していました。

AB宮西:開発者視点とユーザー視点のバランスは常に意識をしていて、開発者視点で認知度などの目標設定をしながら、SNSでどのような反応があるのかも自分で調べていました。1点悩んだのは、日々の感情をどこまで消費者に押し出すべきか、ということでした。ブランドの感情を主張しすぎると、消費者視点ではちょっと強い感じになるかなと懸念は感じていました。しかしキャンペーン名を提案されたときに「とてもキャッチーだし、やりたいことが明確にわかるな」と感じ、割り切って伝えていくことに決めました。

NS浅井:なるほど。ともすると押し付けがましくなってしまう情緒価値の出し方を「キャッチーにコンセプチュアルにしていくことで昇華した」というトライアンドエラーに多くの学びがあったのかなと思います。

「心ほどける ひととき」は、若年層以外にも響くという新たな発見

NS浅井:このアサヒ ホワイトビールはまだ新しいブランドですので、今後も様々な展開があると思います。再度に、今後どんなことにチャレンジしたいか、どんな存在にしたいかなどのお話を聞いた上でまとめたいと思います。

NS佐藤:大きく2つあるのですが、1つめはこのセミナーにご参加いただいている方にも一度手に取っていただき、チームホワイトビールというブランドの広がりを感じていただきたいと思っています。つまり、ユーザーの方と一緒に作っていくブランドを目指したいということです。2つめは、キャンペーン後のデータを見て気づいた点があります。パッケージや色使いが淡く、ピンクが入っていることで「Z世代の女性向け商品」と思われることが非常に多かったのですが、実際には30〜40代の男性や、50代以上の方も購入していることが分かりました。これは何なのかと考えたとき、これまでにはない新しいビールの形を求めているのは、Z世代だけでなく、他の世代にも共通の価値観として存在するのだという発見がありました。
このような、今の時代に沿った文脈や価値観を踏まえた上で、ブランドを作っていく、もしくは既存ブランドを刷新していく、ということにチャレンジしていければと考えています。

NS関根:アサヒ ホワイトビールでは新しいビールの価値軸を打ち出しているので、もっと日常に浸透していくのがチャレンジであり、願いであり、想いである、という感じです。最初のフックはもちろんミレニアルズやZ世代ではあったものの、今後は幅広い世代の方々が自分の生活の中でふっとひと息つきたいときや、誰かと喜びを分かち合いたいと思うときに寄り添えるようなブランドに育てられたらと思っています。

AB宮西:これまでは主にZ世代を中心にプロモーションを考えてきましたが、実際にはビールユーザーの方々も多く購入していただいています。そういった方々から「スイーツと一緒に飲むのが好き」といった面白いシーンを教えていただく機会も増えています。そのため、これからはビールユーザーの方々にも魅力を伝える時間を提供したいと思っています。最終的には、ビールをこれまで楽しんできた人と、これからビールを楽しむ人が一緒に乾杯できるような商品にしたいと思っています。あとはアサヒビールとしてもこのホワイトビールというブランドを通じて様々な新しいチャレンジを試みていますので、トライアンドエラーを繰り返しながらブランドを成長させていきたいと思っています。

AB吉森:自分自身を振り返ると、たとえば受験生の時に「あのカツを食べたから模試の結果が良かった」というような体験があるのですが、ホワイトビールでも同様に、消費者の方に「あのときホワイトビールがあったから」というきっかけが提供できたらと思っています。まずは購入できる場所や環境を整えて、多くの方に手に取っていただけるように取り組みたいと思っています。

NS浅井:みなさん、ありがとうございました。今日の話は時間の制限があったためポイントを絞りましたが、これらのバックグラウンドを理解してから手にとっていただくと、また新しい感情が生まれるかもしれません。現在アサヒ ホワイトビールは首都圏・関東信越エリアで限定発売しています。本日はアサヒ ホワイトビールを題材に「ユーザー起点の”One Team”で実現する、新たなブランドと顧客体験の創造」というテーマでお届けしました。今後もブランド開発やキャンペーンプランニングの機会がありましたら、ぜひみなさまと一緒にお取り組みしたいと思います。本日はありがとうございました。


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