NEW STANDARD THINK TANKでは、Z世代リサーチャーが世界中のミレニアルズやZ世代から生まれる新しい価値観やトレンドを日々収集・分析し、定期レポートとして発信しています!
「若年層のトレンドや消費行動への理解が不十分」と感じる方や、「創造的な手法で若年層市場、特にZ世代にアプローチしたい」という方に向けて、NEW STANDARD THINK TANKの定例ミーティングの様子を大公開。話題の事象についてZ世代のインサイトを堀り下げながら、新しい意味(価値)を共に考えるブレスト会議の様子をぜひ、のぞき見していってください。
▶️ 【Z世代リアルボイス会議】過去の一覧はこちら

自己表現ツールとして“アクセサリー化”するお菓子
Kenken・M世代:月次レポートがリニューアルしましたね!
なるみ・X世代:2025年1月号から「Generation MZ TRENDS REPORT」にリニューアルしました。事例を「記号」×「新しい文脈」で捉え直すことで、ポイントをより読み解きやすく!月替わりで 酒類/飲料/食品/化粧品・トイレタリーの各業界にフォーカスし、業界の潮流を変えるような未来の兆しを収集するイメージで毎号お届けしています。
Kenken・M世代:3月号は「食品業界」編でしたが、Z世代的に気になった事例はある?
ももか・Z世代:はい、大阪の紐製品メーカー・森製紐株式会社がリリースした、グミ専用ホルダー「GUMIPPA!」(ぐみっぱ)です 😉

参照:グミで概念推し活できる、バッグチャームになるグミ専用ホルダー(ニュースタ!)
ももか・Z世代:2024年9月に「『◯◯専用ホルダー』で、お菓子は『アクセサリー』になる」という記事のなかで、水やスマホ、リップなどの現代の生活に欠かせないものが、機能的な日用品から個性を表現するアクセサリーへと意味を変えている点に注目しました。
プリングルスやじゃがりこ、チュッパチャップスなど、お菓子業界の「〇〇専用ホルダー」を紹介して、「グミ専用ホルダーがあったら面白いんじゃないか」という提案をしたんですが、まさにこれ!という感じで、なんだか嬉しかったです💜
なるみ・X世代:リリースによると、「グミ活×推し活」という若手社員のアイデアから誕生したそう。紐とクリップだけという至極シンプルな商品に、新しい文脈を掛け合わせて価値(イミ)を生み出しています。
Kenken・M世代:ターゲットは「推し活をしているグミ好き」。推し活で人気の全9色を揃えたのは、さすが紐製品メーカーさん。この9色、某人気グループのメンバーの推しカラーなんだってね!
ももか・Z世代:紐の両端に丸型クリップをつけて好きなシールが貼れるカスタマイズ性も、今どきの文脈を捉えてます!バッグにグミをぶら下げて、いつでもパッと食べられるから、バッグの中からゴソゴソ探す手間が省けていい👌
Kenken・M世代:Z世代がお菓子をコミュニケーションツールや自己表現の手段として捉えていること、消費行動において情緒的価値を重視していることは、他の世代するとピンとこない場合もあるけど、これはわかりやすい事例かも知れないね。
参照:イミ消費とは? いま改めて「イミ消費」の意味を考える(ニュースタ)
自分を甘やかす、コンフォートな「背徳」体験
Kenken・M世代:個人的には「背徳グルメ」という文脈にも、改めて注目してます。ポテトチップスの袋の中にそのままケバブチキンや野菜を入れ、特製のオーロラソースをかけた新感覚のファストフード、これインパクトが強かった。

参照:スナック菓子に袋のまま具材をトッピング、 SNSから生まれた背徳グルメ(ニュースタ!)
なるみ・X世代:このケバブチップス、SNSで話題のフードトラック「Flavor Hive」のBring your own bag of Chipsが元ネタ。自分の好きなチップスの袋を持ち込むと、袋のまま具材を豪快に盛り付けしてくれる動画がバズっているんです。
@flavorhive Bring your own bag of chips and we will fill it up with over 12 ounces of Halal meat and other fixings. Vegan options are also available.
♬ original sound – Flavor Hive
ももか・Z世代:このフードトラックを訪れるためにわざわざ遠くから来る人がいたり、珍しいチップスを持ち込んだり。店員さんとのやり取りから、一人ひとりにストーリーが感じられるのが面白いですね 🧐
なるみ・X世代:自宅でも試してみたくなるよね!毎日、食品ジャンルのリリースに目を通していると、全体としてはより健康志向でサステナブルになっているからこそ、背徳グルメが存在感を増している気がします。
ももか・Z世代:確かに私も在宅勤務の日は、健康やタイパを意識したキムチ納豆卵かけご飯でランチをパパッと済ませることが多いので、友人との外食や一人で思いっきりストレスを発散したい時は背徳グルメを選んでいるかも知れません。最近の私にとって一番の背徳体験は、「Uberで注文したマクドナルドを食べる」ことかも知れません 🍔
なるみ・X世代:背徳フードの定番・マクドナルドを、割高なのにUberでオーダーして自宅に届けてもらうって、確かに後ろめたさが増すね。私もたまにやるな、それ(笑)🍟
ももか・Z世代:外出したくない週末に、スマホでYouTubeを見ながらUberで頼んだマックポテトを食べるのは、疲れた自分を甘やかす、ちょっとしたご褒美体験になっているかも知れません 🤔
Kenken・M世代:なるほど、背徳感がネガティブではなく、むしろポジティブな体験へと意味を変えているのか!タイパや健康志向を背景に、忙しい日々のなかで手軽に必要な栄養素を取り取り入れる完全栄養食も急速に拡大・定着するなかで、逆に爆盛りやハイカロリーなどの背徳グルメは、イベント性を帯びてた新しい体験価値になっているわけですね。
—————————

———
