Z世代リサーチャーと考える、お菓子における新しい文脈と「意味のイノベーション」事例【Z世代リアルボイス会議】

2024/07/25
ニュースタ!編集部

NEW STANDARD THINK TANKでは、Z世代リサーチャーが世界中のミレニアルズやZ世代から生まれる新しい価値観やトレンドを日々収集・分析し、定期レポートとして発信しています!

「若年層のトレンドや消費行動への理解が不十分」と感じる方や、「創造的な手法で若年層市場、特にZ世代にアプローチしたい」という方に向けて、NEW STANDARD THINK TANKの定例ミーティングの様子を大公開。話題の事象についてZ世代のインサイトを堀り下げながら、新しい意味(価値)を共に考えるブレスト会議の様子をぜひ、のぞき見していってください。
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最新事例を「記号」 ✕ 「新しい文脈」で捉え直す

ももか・Z世代:お疲れ様でした。今月も、レポート用の掲載事例を決定する採用会議、白熱しましたね〜。特にロングセラーお菓子の事例は、興味深かったです🍪

のん・Z世代: 先日、私たちがリリースした四半期レポートの独自調査では、仕事や趣味の流れを妨げない手軽な間食を好み、食事の代わりや食事の前後に間食をする属性を「チェーン・スナッカー」と名付けましたよね。

なるみ・X世代:Z世代インタビューの「仕事が調子よく進んでいる時に、食事で流れを止めたくないからお菓子に手を伸ばす」という意見に私も大共感しました!気づくと「チェーン・スナッカー」な状態、結構ある😗

のん・Z世代:ありますね 😙 

ももか・Z世代:私もです😚 

なるみ・X世代:せっかくなので、今日は、ロングセラーお菓子の最新事例を一緒に振り返ってみましょうか?

ももか・Z世代:はい!まず、ご説明しておきたいのは、イノベーションを生み出すための方法論として知られる「意味のイノベーション」ですね。NEW STANDARDと東京大学大学院工学系研究科のデザイン・イノベーション研究では、「記号」に「新しい文脈」を付与することで、革新的な新しい価値(イミ)を創造できることが明らかになっています。

のん・Z世代:NEW STANDARD THINK TANKでは、ブランド・プロダクト、サービス、キャンペーン事例を業種ごとに収集NSフレームワークを活用して最新事例を「記号」 ✕ 「新しい文脈」で捉え直し、価値創造のヒントとしてレポートMonthly Hot Topicで皆さんにご紹介しているんですよね。

なるみ・X世代:はい、その通りです!

“推せる”お菓子から“会いに行ける”お菓子へ。進化する「たべっ子どうぶつ」

ももか・Z世代:最初の注目事例は、累計来場者数が16万人を突破した大人気イベント「たべっ子どうぶつLAND」の話題です。これは、もう、ほんとかわいいです。グッズも欲しくなっちゃった😍 

参照:【7月12日オープン】横浜『たべっ子どうぶつLAND』フード&ドリンク新メニューに、新グッズラインアップを大公開!(PR TIMES)

のん・Z世代:「推し活」文脈を取り入れて大ヒット中のギンビス「たべっ子どうぶつ」。エンタメ界の「推し活」を、文脈として食品ビジネスにも活用する興味深い事例です。おふたりもよくコンビニで買ってますよね!

なるみ・X世代:うん、子どもの頃に食べたお菓子だから「ノスタルジー消費」でもあるよね。NSフレームワークに当てはめて考えると、「たべっ子どうぶつ」の既存の価値(意味)は「美味しく楽しく食べて学べるロングセラービスケット」「たべっ子どうぶつ」という記号に新しい文脈「推し活」「ノスタルジー」を掛け合わせることで、「懐かしくて新しい、推せるお菓子」という価値(意味)が生まれるんだよね。

ももか・Z世代:このイベント「たべっ子どうぶつLAND」は、フード&ドリンクの飲食や新グッズの販売だけでなく、日替わりで異なるどうぶつさんが登場する「どうぶつさんスペシャルステージ」や、映え写真が撮れるフォトスポットなどのコンテンツも豊富なんです!
さらに新しい文脈「イマーシブ(Immersive)」を掛け合わせることで、「たべっ子どうぶつ」の新しい価値をさらに発展させ、「世界観に没入できる、会いに行けるお菓子」へと進化しているといえると思います。

なるみ・X世代:まさか「たべっ子どうぶつ」を推す時代になるとは!素晴らしい「意味のイノベーション」事例ですね。

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アエテウレシイ!水色界隈なY3Kキャンディに変身した“ママの味”「ミルキー」

ももか・Z世代:続いては、こちらも超ロングセラーの不二家「ミルキー」の話題です。昨年好評だった「ソーダミルキー袋」の新作・ぶどう味と、ソーダ味の爽やかさが楽しめる期間限定の「ソーダミルキーチョコレート」、さらに炭酸飲料 「ソーダMilkyスカッシュ」が発売になるとのこと🍇

参照:【不二家】ソーダ星人再来! 「ミルキー」と「ソーダ」がマッチした新商品を発売(PR TIMES)

のん・Z世代:「ママの味」で知られるやさしいミルクの甘さに、真逆ともいえる爽やかなソーダ味を掛け合わせる意外性ですよね!新しいスナックを試すことが好きな「スナック冒険家」としては「ソーダミルキー」味はぜひ試してみたいところです。

ももか・Z世代:パッケージデザインに取り入れられた「Y3K」文脈も注目ですね。リリースにも「ペコちゃんのようでペコちゃんじゃない!? 『ソーダ星人』と『ぶどう星人』が登場するパッケージにもご注目ください」と書かれています👽

なるみ・X世代:え、でも、これ……どう見てもペコちゃんだよね😂

のん・Z世代:いいえ、「ソーダ星人」と「ぶどう星人」です!「ソーダミルキー」の世界観、大切にしてください😆

なるみ・X世代:あ、世界観ですね、すみません🥹「アエテウレシイ」「コチラコソ」ってカタコトの会話するの不思議カワイイです。

ももか・Z世代:ペコちゃんのようでペコちゃんじゃない(笑)、仮想空間の住人のような未来的世界観設定の手法は、K-popアイドルのaespa(エスパ)を彷彿とさせます。これ、商品開発の方の中に「MY」(※aespaのファンダム名)がいる可能性ありますよ😆

のん・Z世代:不二家のインスタグラム投稿を見て確信したんですけど、「ソーダミルキーチョコレート」のパッケージは、おそらく「水色界隈」も意識してますよね🧐

なるみ・X世代:「水色界隈」って、この前教えてくれた「天使界隈」と近い界隈?

のん・Z世代:そうです!キラキラパッケージで近未来感あります。

ももか・Z世代:「ミルキー」の既存の価値(意味)は「お母さんが安心して子どもにあげられる、やさしい甘さのロングセラーミルクキャンディ」ですよね。 「ミルキー」という記号に新しい文脈「スナック冒険家」「Y3K」「水色界隈」を掛け合わせることで、「意外性のある令和のママの味、水色界隈なY3Kミルクキャンディ」という新しい価値(意味)が生まれていると考えられます。

なるみ・X世代:まさに!お菓子って「意味のイノベーション」の宝庫だね。

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お菓子の力で変身する仮面ライダーと、ユーザーにとってのお菓子の存在価値(意味)

のん・Z世代:仕事中に小腹を満たしたり、集中力を保ったり、作業の区切りをつけたり。あるいは、同僚と分け合ってコミュニケーションを取ったり、頑張った自分を癒したり。1日の中でお菓子に手を伸ばす目的が多様化しているのに加えて、趣味として推したり、界隈消費を楽しんだり。お菓子って、多くの人にとって本当に身近な存在ですよね。

なるみ・X世代:そういえば2024年9月から放送される仮面ライダーは、グミやポテトチップス、チョコレートなど、お菓子の力で変身するらしいよ!お菓子のモンスター「ゴチゾウ」を変身ベルトに食べさせることで変身するんだって。なかなかの世界観だけど、お菓子の波及力は実感しました🍪

参照:仮面ライダーガヴ(テレビ朝日)

のん・Z世代:スゴすぎる!「ガヴ」という名前は、お菓子を食べるオノマトペ「ガヴガヴ」から名付けられているんですね。商品名にオノマトペを入れるのって今っぽい!

ももか・Z世代:もはや「お菓子」という存在価値(意味)が多様化して、意味のイノベーションを起こしているんですね。お菓子ブランドと異業種コラボも益々広がりそうな予感がします。リサーチャーとして新作お菓子チェックと試食は大切な仕事ですから、これからも美味しく注視していきましょう👀

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