2024年10月、ミレニアルズ及びZ世代の価値観をまとめた四半期レポートNEW STANDARD THINK TANK Quarterly Report2024<Autumn> をリリースしました。レポートに収録された特集記事「A NEW STANDARD for SLEEPING ミレニアルズ及びZ世代の価値観から生まれる、睡眠のニュースタンダード」を抜粋してご紹介します。
———
😣 ソーシャルメディアが助長する、“完璧”な睡眠への強迫観念
ソーシャルメディアを席巻するウェルネストレンドとして、より良い睡眠のための方法を共有する「Sleepmaxxing」が注目を集めている。米国睡眠医学会が2024年に実施した調査*1によると、「ソーシャルメディアの睡眠トレンドのいずれかを試したことがある」と回答した人は全体の37%にのぼり、M世代で50%、Z世代では55%に及ぶことが明らかになった。
睡眠の質を高めるヒントやツール、サプリメントのみなならず、いびきやアレルギー、口臭を改善すると謳う「マウステーピング」や、寝る前につけたフェイスマスクやアイパッチ、あごストラップを起床時に脱ぎ捨てる様子を配信する「モーニングシェッド」など様々なトレンドが日々生まれているが、効果が実証されていないアドバイスに耳を傾ける必要はないと専門家は警鐘を鳴らす*2 。
また、トラッキング機能を持つデバイスやアプリの普及に伴い、睡眠データを過度にこだわるあまり不安やストレスを抱える「オルソソムニア」(Orthosomnia)という弊害が生じる*3など、「Sleepmaxxing」が完璧な睡眠への強迫観念を助長する傾向が見られる。
@yourfavfakeblonde.com Morning shed! #morningshed #bonnet #chinstrap #mouthtape ♬ original sound – ELLA BEST
*1:American Academy of Sleep Medicine「AASM Sleep Prioritization Survery Social Media Sleep Trends」
*2:American Academy of Sleep Medicine「Viral TikTok trends are not the answer for better sleep」
*3:Sleep Foundation「What is Orthosomnia?」
👀 関連記事を読む
ミレニアルズ及びZ世代の価値観から生まれる、 睡眠のニュースタンダード
MZ世代の睡眠調査
睡眠の最新トレンド
├ 短く質が低い日本の睡眠。厚労省、10年ぶりに睡眠指針改訂
├ ソーシャルメディアが助長する、“完璧”な睡眠への強迫観念
├ “ベッドで腐る” がセルフケア? TikTokを席巻する「Bed Rotting」
├ ぐっすり眠れるアレンジノンアル「Sleepy Girl Mocktail」
├ 快眠を誘う製品に注目。急拡大する睡眠関連市場
⎿ ヒルトンが予測した「スリープツーリズム2.0」
Z世代のインタビュー調査
├ 👩🏻 会社員・大学院生/27歳・女性/Aさん
1日中ベッドで“腐る”のが私にとって最高に贅沢な休日
├ 👦🏻 会社員/35歳・男性/Bさんの場合
ショートスリーパー幻想からの目覚め、無理をしない睡眠管理
├ 👩🏻 会社員/26歳・女性/Cさんの場合
オンとオフの曖昧な境界線。細切れの仮眠と休日の寝溜め
├ 👩🏻 学生/20歳・女性/Dさんの場合
睡眠は無駄かもしれない。でも、添い寝する関係は必要
├ 👦🏻 社会人/32歳・男性/Eさんの場合
“推し”と過ごす夜のために。睡眠マネジメントは共感を重視
├ 👩🏻 学生/21歳・女性/Fさんの場合
自由すぎるフルリモート生活。早起きできない自分に自己嫌悪
編集後記:睡眠キャンセルも?スキル化する睡眠にプレッシャーを感じてしまう【Z世代リアルボイス会議】
———